ガンプラ向けおすすめヤスリ12選!種類別に徹底解説

おすすめヤスリ

ガンプラをはじめとしたプラモデルなどの模型を作る際にはいろいろな工具を用いる必要があります。今回はそんな工具の中から古くから存在している「ヤスリ」について解説していきます。

「ヤスリ」の種類はそれぞれの特徴を解説して行くとともに、ガンプラ製作向けのおすすめ商品についても紹介していきますので、是非最後までご一読ください。

ガンプラでヤスリを使う意味

ヤスリ

ガンプラを作る際に絶対に必要になる道具が2点あります。
ひとつはパーツを切り出すための「ニッパー」、そしてもう一つが今回紹介する「ヤスリ」になります。
細かいことを言うとこれ以外にも必要な道具はありますが、「ニッパー」でパーツを切り出して、切り出したパーツのゲート処理を「ヤスリ」で行う。後はパーツを組み合わせれば組み立てる事できますので、製作する時には最低限この2つの道具があればガンプラを作ることができるというわけです。

ではガンプラを作る際に「ヤスリ」がどういった役目を果たしているのか解説していきます。

(ガンプラはスナップフィットなので接着剤を使わなくても組む事ができますが、ガンプラ以外の戦車や飛行機と言ったプラモデルの場合には接着剤が必要になります。)

ゲート跡を消してきれいに仕上げる

ランナーとゲート

ガンプラを購入して開封してみると、箱の中にはランナー(画像の青丸部分)と呼ばれるプラスチック製の枠の中にたくさんのパーツが繋がった状態の物が入っています。
ガンプラはここからパーツを切り離して組み上げていくわけですが、ランナーとパーツを繋いでいるゲートと呼ばれる部分(画像の赤丸部分)がどうやってもパーツの方に残ってしまい、綺麗に切り取ってもパーツ側にゲートがあったのがわかるような跡が残ってしまいます。この部分を一般的には「ゲート跡」と呼んでいますが、この「ゲート跡」を目立たないようにしてくれるのが「ヤスリ」になります。

ゲート処理前
ゲート処理後

左側の写真の赤い丸の部分が「ゲート跡」になります。結構目立っているのがおわかりになるでしょうか。
この部分をヤスリを使って表面を整えてあげる事で右側の写真のようにゲート跡を目立たなくさせることが出来ます。

ガンプラを改造するために必要

ケンプファー

普通に素組だけする場合にはあまり関係ない事ではありますが、ガンプラに改造を加えてかっこよくしようと思った場合、その作業にはヤスリが必要不可欠になります。

画像の「HGUC 1/144 ケンプファー」は太股部分を3mm延長、肩アーマーの本体側に2mmほどプラバンを付け足して延長していますが、すべてプラバンを貼り付けてからヤスリで削って整えています。

アンテナを削ってシャープにする~

ストライクフリーダム

ガンプラの中でも、特にガンダム系の機体の特徴とも言える部位にアンテナがあります。このアンテナ部分はアニメの中では尖っているものですが、ガンプラになった場合には先端が丸くなっていたり、太くなっていたりします。
これは安全上の問題で、尖っていると危険と言うことでこのような処理をされているわけです。

そのため、ガンプラの基本的な改造方法として、このアンテナをヤスリで削ってシャープに仕上げるという方法があります。

EGガンダム
EGガンダム

画像は「エントリーグレード 1/144 RX-78-2 ガンダム」になります。左側が加工前のアンテナ、右側が加工後のアンテナになります。アンテナをヤスリで削ってシャープにするだけで見た目が変わるのがおわかり頂けるかと思います。

もちろん、尖っていると危ないものでもありますので絶対にやらなければならない改造ではありませんが、これだけでもかなり見た目が変わるのでおすすめの改造ではあります。

ヤスリの種類とそれぞれの特徴

削る目的で使用する「ヤスリ」ですが、一言で「ヤスリ」と言っても様々な種類が存在します。
ここからはそんな様々な「ヤスリ」の紹介とともに、それぞれの特徴について解説していきます。
目的は削ることではありますが、最適な「ヤスリ」を選ぶことで削る作業を効率位的に行うことができますので、まずは「ヤスリ」の種類について学んで頂ければと思います。

金属ヤスリ/金ヤスリ

金属ヤスリ

金属ヤスリはその名の通り金属製で表面に細い溝が彫り込まれている物になります。金属製のなので固く、使用する際にも反ったり曲がったりする事はないのでしっかりと削ることができます。

金属ヤスリには様々な形状があり、一般的な平たい板状の物は「平」、丸い棒状のものは「丸」、半円上の物は「半丸」といった名称があります。もちろん他にもいろいろな形状の物がありますが、一般的なものはこの3つの形状になります。

また、表面にある溝(目)にも種類があり、溝が1本だけの物は「短目」、交差するように2つの溝が走っているものが「複目」と呼ばれています。
違いとしては「短目」の方は切れ味が良いのですが硬い物は苦手、でも削った跡は綺麗に仕上がります。「複目」は削る力が強く、それこそ鉄などの硬い物などにも使えますが、表面は荒れた感じになります。
こちらも溝の形状や本数などによりいろいろな種類がありますが、もっとも一般的な物は上記の「短目」「複目」になってきます。

最後にもう一つ。
金属ヤスリの場合、表面の溝と溝の間隔の違いにより、切削できる能力が変わってきます。
間隔が広いほど削る力は強くなりますが、表面が荒れてしまいます。逆に間隔が狭いほど削る力は落ちますが、表面を綺麗に仕上げることができます。
名称としては一番間隔が広いのが「荒目」、その次が「中目」、それよりも間隔が狭いのが「細目」、そして一番間隔が狭い物を「油目」と呼びます。

ではガンプラ用に金属ヤスリを購入する場合、どういった物を購入すればいいのかですが、一番簡単な判別方法は、その金属ヤスリが模型用なのかどうかで判断して頂くのがもっとも簡単な方法になります。
模型用の場合には溝の深さや間隔などが最初から模型向けに設計されているので、模型用を選べば間違いは有りません。

ガンプラ製作での使い所!
大きく削りたい時におすすめ!
角の部分をシャープにしてエッジを立たせたい時におすすめ!

紙ヤスリ

紙ヤスリ

紙ヤスリは厚紙の上に砥粒(とりゅう)と呼ばれる硬い粒上の物質が塗布されてコーティングされているものになります。

台紙の部分が紙製という事で耐久性が低く、表面に削った粉が付着して目詰まりを起こしやすい弱点はありますが、元々の価格が安価なため、削れなくなったらすぐに新しいものに交換して使うことでベストな切れ味を維持することが可能です。

また、台紙が紙製なので自由にカットして自分の使いやすいサイズに切り出して使用できるだけでなく、曲げることができるので、様々なものに巻き付けて使用することも可能です。

切ったものを両面テープで貼り付けて使用することで、様々な用途に合わせて使用することができるので、爪楊枝の先に貼り付ければ狭い場所などのヤスリがけにも使用が出来、プラバンに貼り付ければ自分好みの大きさのヤスリスティック(風)の物を作ることも出来ます。

紙やすりには表面の粗さによって番手が設定されています。模型に使うのであれば400番~2000番位が主に使用する番手になりますので、購入の際には番手の表記を目安にして購入すれば問題は有りません。
番手の数字が少ないほど表面が荒く削る力は強くなりますが、表面は荒れてしまいます。逆に数字が大きいほど目が細かくなり削る力は落ちてきますが、表面をきれいに仕上げることが可能です。

ガンプラ製作での使い所!
ゲート跡の処理や表面の処理にも使える万能選手です。
ゲート跡の処理なら400~600番ぐらい、表面の処理なら400番から初めて600番、1000番と順番に処理していけば表面が綺麗に仕上げられます。
1000番とか2000番は耐水性のものであれば水をつけながら研ぎ上げる「水研ぎ」ができるので、より滑らかに表面に仕上げることが出来ます。(車のプラモなどで表面が鏡面のように輝いているのは水溶きで磨き上げた物がほとんどです。)

スポンジヤスリ

スポンジヤスリ

スポンジヤスリはスポンジの表面に紙ヤスリのように砥粒(とりゅう)と呼ばれる硬い粒上の物質が塗布されてコーティングされているものになります。

紙ヤスリとの大きな違いはその弾力性と柔軟性の高さにあります。紙ヤスリのように平面に対しても使用できますが、スポンジヤスリがもっとも力を発揮するのは丸みを帯びた曲面の表面処理になります。

紙ヤスリの場合には台紙が厚紙という事でどうしても削る面は平面になってしまいますが、スポンジヤスリはベース部分が弾力性のあるスポンジのため、曲面に対してもピッタリとフィットしてくれてきれいに処理することが可能です。

ガンプラ製作での使い所!
曲面なら迷わずスポンジヤスリ!
番手は紙ヤスリと同じ考えで大丈夫です。

ガラスヤスリ

ガラスヤスリ

ガラスヤスリはガラス製の素材の表面に凹凸の特殊加工が施されている物になります。
ガラスヤスリ自体は10年以上前からネイルケアの用品として存在していていましたが、模型向けにカスタマイズしたモデルが数年前から登場するようになり、国内メーカーのミネシマが2024年の年末に「プラモのためのガラスヤスリ」を発売したことで注目が集まっているヤスリの種類になります。

ガラスヤスリの特徴は一般的なヤスリと同様に「削る」能力とともに、磨き上げる「研磨」する力もあるという点にあります。
一般的なヤスリの場合には最初は低い番手で削り、その後目の細かい高い番手で処理を行って表面を整えていきますが、「磨く」と言う部分に関しては金属ヤスリでは難しく、紙ヤスリの場合では1000~2000番で更に水を使って「水研ぎ」を行う必要があります。
その点ガラスヤスリであれば削った後にそのまま研磨もしてくれるので、表面を艷やかに仕上げることが可能です。

もう1点、ガラス製という事で透明度があるため、ヤスリの上から実際に削っている部分を見ることができるので、削っている状況を目で確認しながら作業することもできたりします。

そんな万能なヤスリのように思えるガラスヤスリにも、弱点といえる部分はあります。
1つはガラス製なので落としたりすると割れてしまう可能性があること。もう一点は広い範囲には向いていないという点です。
元々模型用のガラスヤスリはゲート処理向けに設計されているため、ガラスヤスリ自体の幅も9~15mm程度の物が殆どになります。その幅内であれば綺麗に仕上げることはできますが、それ以上の幅になるときれいに仕上げることは難しくなってきますので、使用用途は自ずと絞られてきます。

ガンプラ製作での使い所!
ゲート処理ならこれ1本でバッチリ!
表面を切れに仕上げられるので素組にもおすすめです。
表面に艶を持たせたくない場合には、艶の出た表面を激落ちくんのようなメラミンスポンジで軽く磨くと艶を落とすことができます。

種類別!ガンプラ向けおすすめヤスリ12選!

ここからは実際に自分が使っている道具の中で、皆さんにおすすめできると思った商品を種類別に紹介していきます。日頃から気になったツールはよく購入して試すタイプですが、実際に買ってみて思っていたものと違う事も多々ありますので、道具購入の際の参考になればと思います。

金属ヤスリおすすめベスト3

タミヤ ベーシックヤスリセット
タミヤ タミヤ ベーシックヤスリセット

かなり昔から販売されている模型のド定番ツールとも言えるのがこの「タミヤ ベーシックヤスリセット」です。昔は「中目、ダブルカット」のみでしたが、小型でより目の細かい「細目ダブルカット」が後年登場しました。
現在発売されている「中目」と「細目」は目の細かさの違いになりますので、一般的に使うのであれば「中目」。より表面を綺麗に仕上げたい場合や狭い部分を処理したい場合には目の細かい「細目」を選べば問題有りませんが、余裕があるなら両方購入しておいても困ることはないと思います。

ヤスリ自体は「平」「半丸」「丸ヤスリ」の3本がセットになっています。金属を削ることもできるので金属製のパーツにも使用が可能です。

自分も30年以上前に「中目」のセットを購入したましたが、今でも「平」は1軍ツールとして愛用しています。

五万石プラスチックヤスリ
柄沢ヤスリ 五万石 プラスチックヤスリ(中目)

新潟県燕市にある柄沢ヤスリさんが製造販売している金属製ヤスリです。プラスチック専用ヤスリとして販売されているもので、その切れ味の良さから人気のある商品です。

目は一般的な溝が2本交差する「複目」ではなく、1本だけの「短目」になっているので、削った跡の表面がカンナをかけたように綺麗に仕上げることができます。

自分は一番大きい物(P1)を愛用していますが、パーツを切り離して間にプラバンを挟む延長作業や、パテを大量に盛った時など、大きい範囲で大量に削る必要がある場合によく使用しています。
ヤスリですが、触ると皮膚が切れそうな感覚があるほど切れ味がいいので、写真のように持ち手の部分はテーピングしておいた方がいいです。

シャインブレード
シモムラアレック  シャインブレード

お世話になっている模型ユーザーも多い、模型用ハンドツールの専門メーカーシモムラアレックさんが発売している樹脂専用の金属ヤスリが「シャインブレード」になります。

「シャインブレード」の特徴としては一般的なヤスリと違い、溝の底の部分が丸くなっているため、よくある削り粉が詰まって削れなくなってしまう「目詰まり」が起こりにくくなっている点にあります。
それ以外にも表と裏で目が異なっているので、削る力の強い「複目」で削って、その後はひっくり返して「短目」の方で綺麗に仕上げると言ったこともできるため、ゲート跡の処理はこれ1本で綺麗に処理することができます。

シャインブレードはサイズの違いでいろいろな種類が発売されているので、用途に合わせて揃えてみるのも面白いかもしれません。

自分は一番最初に発売された「シャインブレード AL-K44」を愛用していますが、確かに目が詰まってきても机で軽く叩くだけである程度の詰まりは解消されるため結構気に入っています。結構削る力も強いのでやすりはこれ1本だけって時もありますね。
ちなみに自分が持っている「シャインブレード AL-K44」は現在廃盤なっていて、「シャインブレード10 AL-K277」に名前が変わっています。

紙ヤスリおすすめベスト3

タミヤ フィニッシングペーパー
タミヤ フィニッシングペーパー

模型屋さんなら置いていないところは無いというレベルのど定番の模型向け紙ヤスリが「フィニッシングペーパー」です。
こちらも何十年も前から販売され続けているロングセラー商品で、ベースの厚紙がそこまで厚くないため、折りたたんで使ったり、硬いものに貼り付けて使用するなど、汎用性の高い仕様になっています。

番手は180、240、320、400、600、800、1000、1200、1500、2000と幅広く揃えられていて、「荒目セット」「細めセット」「仕上げセット」と言った3種類の番手がセットになっている物もあるので最初はセットの物を購入してみるのもいいかと思います。

タミヤの「フィニッシングペーパー」のいい点としては、全ての番手が耐水性担っているので、水をつけながらの水研ぎにも使用が可能です。

自分も子供の頃から「フィニッシングペーパー」にはお世話になっていて、作業スペースには今でも常備しています。使った感じでは他社に比べると少しヤスリ面のコーティングが甘いような気もしますが、価格的に安価な物なので、削れ無くなったらすぐ捨てて新しい物を使っています。

Mr.ペーパー カードタイプ
GSIクレオス Mr.ペーパー カードタイプ

「Mr.ペーパー カードタイプ」は塗料で有名なミスターホビー(GSIクレオス)さんが発売している商品になります。
幅1cmx長さ11cmでカットされている紙ヤスリになりますが、使われている土台の厚紙がかなり固いので、硬い物に貼り付けなくても、折りたためば十分な硬さを得ることが出来ます。

お出かけ用の工具箱に400番と800番を常備入れて愛用しています。個人的には1cm幅という部分が気に入っていて、細かい部分の作業にも使えるので、結構重宝しています。
専用のケースに入っているので、工具箱に入れておいてもバラけることが無い点も良いですね。

ヤスリスティック
wave ヤスリスティック

スティック系ヤスリブームの火付け役的な商品がこのwaveの「ヤスリスティック」です。
「ヤスリスティック」は表面に紙ヤスリが貼り付けられたスティック形状のヤスリで、SOFTとHARDの2種類が存在しています。
SOFTは軟質のベースが硬質のベースを挟むように上下に配置されているのである程度は削る表面の形状にフィットするようになっていて、HARDは軟質のベースではなく、硬質のベースを2枚重ねることで硬さが増しているので、金属ヤスリのようにベースの硬さを活かした作業ができるようになっています。
SOFTはそのまま自分でカットする事ができますが、HARDはカットすることが出来ないため、様々な形状の物が販売されています。

自分はスタンダートなHARDの400番を使用していますが、幅15~30mmなので少し広い範囲を処理する時に結構重宝しています。
ベース部分がかなり硬いので金属製ヤスリのような感覚で使えるのが気に入ってます。

スポンジヤスリおすすめベスト3

3Mスポンジ研磨剤
3M スポンジ研磨材

今でこそ色々なメーカーから発売されているスポンジヤスリですが、30年ぐらい前は数社からしか発売されておらず、その中でも入手しやすくて、しかも使いやすいと好評だったのが3M製の「スポンジ研磨材剤」になります。

「スポンジ研磨材剤」は数字での番手表記ではなく、ミディアム・ ファイン・スーパーファイン・ウルトラファイン・マイクロファインと言ったグレードで表記がされています。それぞれのグレードの目安の番手は以下の通りです。

ミディアム 120~180伴奏等
ファイン 240~320番相当
スーパーファイン 320~600番相当
ウルトラファイン 800~1000番相当
マイクロファイン 1200~1500番相当

自分はスーパーファインを長年愛用しています。厚さ的には下で紹介しているタミヤ製と同じ5mmですが、3Mの方が柔らかめで削る際のフィット感がいいのでよく使っています。

120~180, 240~320, 320~600, 800~1000, 1200~1500
厚さ:5mm
サイズ:140x114mm

タミヤ研磨スポンジシート
タミヤ 研磨スポンジシート

「タミヤ研磨スポンジシート」はタミヤが2013年頃に発売した物で、番手がかなり豊富にあります。
3Mは320~600番と言った感じで結構漠然とした表記ですが、タミヤの「研磨スポンジシート」は紙ヤスリなどと同じように番手がしっかり明記されているので紙ヤスリと同じような感覚で使い分けすることが可能です。
3Mには無い2000番や3000番などの番手は最終的な表面処理に便利です。

使った感じでは3Mと違いヤスリ面がシート状の物が貼り付けられている感じで、急な曲面に当てた時にシワができる感じがあります。

自分は2000番と3000番をカーモデルでよく使用していました。クリアのトップコート後の研ぎ出し作業で活躍してくれていました。

180番、240番、320番、400番、600番、1000番、1500番、2000番、3000番
厚さ:5mm
サイズ:114x140mm

神ヤス
ゴッドハンド 神ヤス!

今回のおすすめの中では最後発になるのがゴッドハンドの「神ヤス!」になります。
「神ヤス!」の特徴としては豊富な番手とともに、厚みも5種類用意されている点にあります。
番手はタミヤには無い番手が多く、下は120番。上は2000刻みで4000番から10000番が用意されています。
そして厚みは1mm・2mm・3mm・5mm・10mmの5種類が選べるようになっています。

「神ヤス!」のヤスリ面は布ヤスリが貼り付けられているため、曲げてもシワが出にくくなっているのでフィット感はいい感じです。(布ヤスリはベースが布になっている紙ヤスリみたいな物です)

自分は「神ヤス!」が発売される前のサンプルを頂く機会があり1mmの物が一番使いやすくてよく使っていました。 とにかく薄いので折り畳んだ物をラジオペンチで挟んで細かい部分をヤスったりするのに重宝していました。

120番、240番、400番、600番、800番、1000番、2000番、4000番、6000番、8000番、10000番
厚さ:1mm・2mm・3mm・5mm・10mm
サイズ:105x20mm

ガラスヤスリおすすめベスト3

ミネシマガラスヤスリ
ミネシマ GF-1 プラモのためのガラスヤスリ

新潟県燕市にあるホビー工具メーカーのミネシマが2024年末に発売したガラスヤスリが「GF-1 プラモのためのガラスヤスリ」になります。
2024年の秋に開催された「全日本模型ホビーショー2024」に展示された時にも話題になっていましたが、11月の発売後も売り切れてしまってなかなか手に入らないアイテムとして話題になっていました。(2025年に入り毎月出荷されるようになり多少入手はしやすくなりました)

「プラモのためのガラスヤスリ」はゲート処理作業に特化させたガラスヤスリになっていて、サイズも9mm幅で長さも90mmと一般的なガラスヤスリよりもコンパクトな設計になっています。
メーカーの公称値では削る力も400~600番手相当で、研磨性能は2000番相当になります。
実際に使ってみるとわかりますが、最初はゲート跡を削っていきますが、表面の凹凸がなくなると研磨になるので、想像している以上に簡単にゲート跡を処理することができるようになっています。

また、ガラスヤスリの弱点でもある割れや破損を防ぐために専用のケースが付属しているので、使わない時や持ち運び時にも安心できるのは嬉しいところです。

自分は使い始めて1ヶ月程度ではありますが、最初は少し戸惑う部分もありましたがすぐに慣れました。簡単にゲート跡を処理できるのは結構感動しましたね。

サイズ:90×9×3mm
切削性能:約400~600番相当
研磨性能:約2000番相当

インフィニモデル ガラスやすりセット
インフィニモデル ガラスやすりセット

インフィニモデルさんは韓国にある企業さんで艦船模型のディテールアップパーツやホビー用のツールを開発製造されているメーカーさんです。そんなインフィニモデルが2021年頃に発売したのが「ガラスやすりセット」になります。

他のガラスヤスリと違い、番手の違いで3種類のヤスリがセットになっていてこれらのヤスリを順番に使うことで綺麗に表面処理が行えるようになっています。
セットの内容はミディアム(220-400番相当)・ファイン(600-800番相当)・スーパーファイン(1000-1500番相当)の3本で、ファインやスーパーファインは他のガラスヤスリでも似たような番手のものがありますが、ミディアムのような低い番手は珍しいかと思います。

「ガラスやすりセット」は大・小2種類のサイズがあります。
大は幅が13mmで長さが110mm。小は幅が8mmで長さが90mmになりますので、用途に合わせて選ぶことが可能です。

自分は大の方を所有していますが、実際に使ってみた感じでは他のガラスヤスリでは対応が出来ないような場合に結構活躍してくれています。特にアンテナをシャープにする時に段階的に使用していきますが、ミディアムの削る力の強さはかなりいい感じです。

プラモ専用 ガラスヤスリセット
Corecio プラモ専用ガラスヤスリセット

プロモデラーやモデラーが開発に関わった模型専用のガラスヤスリがCorecioさんの「プラモ専用ガラスヤスリセット」になります。

商品はガラスヤスリ2本と最後の磨き作業に使用するスポンジがセットになっている物で、ガラスヤスリは用途の異なる2種類が含まれています。
「ナノシャイナー」は両端がそれぞれ異なるデザインになっていて、細い方の先端部分は幅が5mmとかなり細くなっているので狭い部分の作業に向いています。
2本めの「スリガラスヤスリ」は目がかなり細かく削る力はそれほどありませんが、逆に削れすぎないので、関節パーツの表面にうっすらあるパーティングラインを消す際などに活躍してくれます。
フィニッシュ用のスポンジヤスリは表と裏で番手が異なり、光沢仕上げとマット仕上げで使い分けることができるので、最後の表面処理までバッチリできるようになっています。

実際に使った感じでは細い部分には少し強度的に不安を感じる部分はありましたが、他のガラスヤスリではいれることが出来ない狭い部分にも使用できるのはかなり有用だと感じました。このセットの中で一番使えると感じたのは「スリガラスヤスリ」で先述した通り、関節部分などのパーティングラインを綺麗に消すことが出来たのはちょっと感動しました。
フィニッシュ用のスポンジヤスリは素組する時に活躍してくれそうです。

ナノシャイナー:101x14mm(最大幅)  / 厚さ2.8mm / 1000番程度
スリガラスヤスリ:120x15mm(最大幅)  / 厚さ2.8mm / 1000番程度
フィニッシュスポンジ:90x20mm  / 厚さ7mm / 緑1500番/白5000番 

まとめ

今回はガンプラや模型を作る際には欠かせないツールのひとつである「ヤスリ」について解説してみました。「ヤスリ」自体は古くからある物で、主には木工や金属加工で用いられる工具でした。昔はそれらを模型製作に流用するのが普通でしたが、ガンプラブーム以降は模型向けの物が発売されるようになり、近年ではプラモデル専用の物も多く発売されるようになりました。

専用の物はやはりプラモ制作に特化した作り方をされているので、使いやすいものも多いですが、かといって古いものが劣るわけではなく、記事内で紹介した「タミヤ ベーシックヤスリセット」などは発売されて40年ほど経過していますが、今でも現役で使用されているモデラーも多く、最初に揃える工具のひとつとしておすすめする人も多い、まさに名ツールと言える工具だと言えます。

工具はあくまで模型製作を手助けしてくれる道具でしかありませんので、いろいろ試してみて自分にあった物を探してみていただくのもいいかとよろしいかと思います。
今回の記事がみなさんの工具探しの手助けになれば幸いです。

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