カートイワークス&カートイズミーティングのコラボ企画 第九段「 Z31 偏愛物語」<後編>です。カートイズ担当氏による三代目 Z31だけに焦点を当てた今回のコラム、B級ミニカー・フェアレディZ好き必見です。後半もマニアックに行ってみましょう。
担当筆者のマニア度全開の<前編>も合わせて読むとZ31とB級ミニカーの世界にドップリとハマルことができますよ。
siku 300ZX
ドイツ sikuの Z31は珍しい 2/2のTバー ルーフ仕様です。間延びした 2/2を Tバー ルーフが引き締めています。
裏面には 170PS、225kmと sikuお約束の性能表記が入ります。170馬力でも220キロを超えたのかと嬉しくなります。
マジョレット
魔女の Z31は後期型の 2/2です。本コラム 第六弾にも出演していますが、3インチ Z31で唯一リトラが可動します。長年スーパーマーケットで売られていましたから、フリマで簡単に見つかります。
コスモスのフェアレディ
本コラム「第四段 B級ミニカーアリ地獄」にも登場したカプセル玩具メーカー コスモスの 3インチ Z31です。派手なフェンダーを張り出して勇ましいですが、シールが無ければ Z31なのか特定困難です。
白いほうは筆者がリペイントしリアル化に挑戦しましたが、駄玩具の域を超えることは出来ませんでした。
ヤトミングのデラックスミニカーセット
B級ブランドの雄、ヤトミングの Z31はプロポーションが秀逸です。白いのは筆者カスタムです。大きなセットはヤトミングのデラックス ミニカーセットです。
8台の 3インチミニカーに Z31と S130Zが入っています。大きなトランスポーターとタンクローリーまで付属した豪華セットですが、無名ブランドのせいかリサイクルショップでのプライスは数百円でした。筆者はこうした B級ミニカーに出会えることが無上の喜びです。
バリエーション豊富なジルメックスの300ZX
もう一方の B級ブランドの雄、ジルメックスからも Z31が大挙発売されていました。1980年代中盤はこれら B級ブランドが元気だった最後の時代で、下手に作っても他の車に見えない Z31は格好の題材だったと思います。
とはいえ、こちらもトミカに負けないプロポーションです。他にもメーカー不明ですがリトラを開けた状態のものやドア開閉できるものがあります。
リアルX
ヨーデルがリアルXと称して展開していた 1/72の Z31は 3インチを凌駕するディティールでした。
2000年代初頭はリアルXやホンウェルが 1/72ワールドを新たに切り開くかと思わせる勢いが有りましたが、 1/72スケール自体が怒涛の勢いでリリースされるコーヒーのオマケに飲み込まれて同化してしまい、価格下落してマーケットが成り立たなくなってしまいました。
UCC 1/72スケールのオマケミニカー
写真のリアルXに紛れた黒い後期型Tバールーフが UCCのオマケです。リアルXと同じ 1/72で出来栄えは甲乙付けがたいですが、こうした良質なオマケが乱発されたせいで 1/72はオマケのスケールという認識が出来上がってしまったような気がします。
ゲーセンプライズのフェアレディZ
軟質樹脂ムクの Z31は輸出仕様の前期型ワイドフェンダーという希少なモデルですが、出所がセガのゲーセンタープライズだけに安物感は拭えず忘れ去られました。
大きさは 1/80程度で西部警察のスーパーZを含めて歴代 Zが揃います。2000年代初頭はセガやコナミが模型界に進出しましたが、畑違いの戦場で苦戦したのち撤退して行きました。
セガのストラップ
前述のミニカーと同じミニカーに見えますが、セガの全長 2センチ程度の携帯ストラップです。こちらもゲーセンプライズとして流通していました。こちらも歴代Zが揃います。スケールは 1/100程度です。この Z31も輸出仕様の前期型ワイドフェンダーです。
タカラ ウォッチQ
少し不恰好な白い Z31はウォッチQと呼ばれるタカラのプルバックカーです。本来ならフロントウィンドゥからデジタル時計が見えるのですが、既に電池が絶えて久しく再びその液晶に時刻を刻むことは無いでしょう。大きさは 1/87程度で 5センチ程度のボディにプルバックゼンマイと電池と時計を押し込んだせいかメタボ気味です。
タカラとしては時計付きのチョロQ 多方面展開商品と位置づけていたようですが、このウォッチQを専用リストバンドに装着していた子供を見たことは有りません。青いほうはカップラーメンのオマケです。救いようが無いほどチープですがZ31に見えるところが奇跡です。
ハズブロのプルバックカー
今回はチョロQのようなディフォルメミニカーは扱いませんが、このハズブロのプルバックカーはギリギリの線でリアルモデルと見ましたので紹介します。大きさは約 6センチです。
シャシから連結バーが出ており、前後左右にプルバックカーを連結して遊べるように出来ていましたが筆者は連結バーを切り落としてしまいました。
京商の缶コーヒー オマケ
全長 4センチ程度の極小 Zはコーヒーのオマケで京商が製作していました。1/100スケールの歴代 Zが揃いますが Z31も 3色リリースされていました。コンビニの飲料売り場でコーヒーを大量購入し、お目当ての車種が出たとか出ないとか一喜一憂した懐かしい時代の思い出です。
当時は車種選択出来ないブラインドパッケージのオマケでしたが、シークレット欲しさに飲料を大量に買わせるのはバクチだと景品法で指摘され、近年はオマケを選べるようになりました。法律もたまには庶民の味方をしてくれるのですね。後方はほぼ同じ大きさのチョコエッグのオマケです。
スーパーカー 消しゴム Z31
1970年代終盤に一世風靡したスーパーカー消しゴムですが、1980年代に入ると廃れていきました。しかし1983年デビューのZ31にも消しゴムが複数存在しました。バリの海に沈んだような出来栄えですが、消しゴムが存在するのは嬉しいことです。右の白いのは筆者が木片から削り出し着色したオリジナルの Z31です。
バンダイ、ニッコーのトイラジ(RC)フェアレディZ
紹介アイテムがどんどん小さくなりましたが、この辺で大物を紹介しましょう。大きいほうはバンダイのツインターボ300ZXです。モーターを二個搭載し高速走行時は二個目のモーターが始動するというシーケンスをツインターボと称していました。大きさは 1/18で、このスケールに恵まれない Z31の希少なラジコンです。
この金型ベースで特撮作品 「世界忍者戦ジライヤ」マシン、ブラックセイバーが発売されていました。番組終了時に投売りされていたのですが、ラジコン金型流用が許せなくて買いませんでした。今ではプレミアが付き筆者の後悔モデルのひとつとなっています。「買わずに後悔するより買って後悔しろ」とはカートイズミーティングのトミカ博士 K所長の名言ですがまさにその通りです。真ん中はフェンダーが派手なニッコーの 1/24ラジコンです。小さいのはバンダイの 1/32ラジコンです。
ビッグレーシングのスロットカー
リアスポイラーが欠品していますがビックレーシングの Z31です。大きさは 1/40程度です。IMSAを走った Z31だと思われます。思われますと書いたのはテールランプの形状からかろうじて Z31だろうと推測するしか無い程度の造形だからです。
AFX HOスロットカー
「第五弾スロットにハマリ抜け出せない」にも登場した AFXマグナカーの Z31です。3インチサイズのスロットカーです。
国内ではレースに縁が無かった Z31ですが IMSAでは活躍しました。張り出したフェンダーや派手なスポイラーが最高です。
バンダイ マシンロボ & 変形ロボ
1980年代はマクロスや Zガンダムの影響で変形ロボットがプチブームを呼びました。この時代にデビューした Z31は幾多の変形ロボット トイの題材になりました。写真両端はバンダイのマシンロボとカーロボットです。内側二台はメーカー不明ですが、いずれも Z31からロボットに変形します。変形プロセスは大同小異ですが「その格好で歩けるのかよ?」と心配になります。
Z31の Cカー?
Z31のカタログには Cカーが掲載されています。どこから見ても完全なプロトタイプレーシングカーですが、当事の日産はこれを強引にフェアレディZと名付けて走らせていました。この名前だけフェアレディZの Cカーはしっかりミニカー化されています。
大きなミニカーはトミカ ダンディ、小さいほうはトミカです。
Z31として紹介するには無理を感じますが、変り種のひとつとして掲載します。
ハイストーリー43 300ZX
チョロQのようなディフォルメモデルを含めるとまだまだ紹介しきれない Z31ですが今回は割愛しましょう。後半は B級チープ路線を突き進む筆者ですが、今回は最後にまともなハイストーリーの Z31を紹介します。
この白い 2 by 2はノーマルルーフこそがまさに筆者の愛車だった Z31に最も近いミニカーだからです。自分仕様にドンピシャな Z31をリリースしてくれたハイストーリーに感謝です。
青春の残像 Z31
筆者は 20代の多感な独身時代をこの Z31で過ごしました。今は奥様と子供たちの家来と化し夢破れてくたびれたオジサンですが、 Z31に乗っていた青年時代の筆者は、このフェアレディZの中から未来を夢見ていたのです。それが今回のテーマに Z31が選ばれた理由です。Z31は筆者の青春と恋愛のアイコンなのです。
今では数千台を超えるミニカーの置き場に困る筆者ですが、この Z31のミニカーを探し始めた時期が筆者のコレクションのスタート地点です。皆様も愛車のミニカーからコレクションを始めてみて下さい。それは途方も無いコレクションの開始点かもしれませんが、それはきっと途方も無く楽しい道のりのスタートに違いありません。
担当筆者のマニア度全開の<前編>も合わせて読むとZ31とB級ミニカーの世界にドップリとハマれます。
カートイズミーティング × カートイワークス コラボ企画
第七弾 市販車の姿をした怪物 シルエットフォーミュラ <前編>
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