コラボ企画第二弾!
カートイズミーティング & カートイワークスのコラボ企画第二弾です。今回は誰もが知っているマッドマックスから、誰も知らないマシンハヤブサまでキャラクターカーの魅力に迫ります。
テレビや映画の画面で主人公や出演者が駆る車は、別格の人気を誇ります。物語の中で出演者が乗る車たちは、まるでその車を自分が操っているかのような感情移入が生まれるからでしょうか。人それぞれ様々な作品に思い入れがあるかと思いますが、今回は執筆者の独断で作品をセレクトさせて頂きました。
映画部門マッドマックス
映画で活躍する車で最も印象深いのはマッドマックス 1のブラックインターセプターでしょう。妻子を暴走族に殺された主人公マックスの復讐劇の主役としてスクリーンを疾走した、あの黒いフォード ファルコンXBです。コンピューターグラフィックス加工無しのアナログフィルム時代にあの圧倒的なスピードに魅了された方は多いと思います。
このインターセプターですが、映画版権の問題でなかなかメジャーなブランドからミニカーがリリースされませんでした。近く A社からリリースが予告されていますが今日は、執筆者のインターセプター改造の歴史を紹介します。
マッチボックス マスタング改造 インターセプター
マッチボックスのマスタングを改造したインターセプターです。1990年ごろの作例です。インターセプターのベース車両がオーストラリアフォードのファルコンだったという考証はまだ世間に知れ渡っておらず、多くの人がインターセプターはマスタングベースだと信じていた頃の作例です。適当な雰囲気を求めて勢いだけで作ったため、細部か全く似てないです。取り得はボンネットが開くことくらいです。拙い作例ですが、勢いだけで作るという大切さを思い起こさせる懐かしい作品です。
ホットウィール 71 マスタングファニーカー改造 インターセプター
ホットウィールの 71マスタングファニーカーを改造したインターセプターです。最初からエンジンがボンネットから突き出ていたり、サイドマフラーが出ていたりと改造が楽だと思ってベースに選んだのですが、1971年式マスタングが伸びやかなせいか、細長いイメージになってしまいました。ファニーカーベースなのでボディフリップ出来ます。劇中車と言うよりエキシビション用ファニーカーみたいです。
ジョニーライトニング マーベリック改造 インターセプター
ジョニーライトニングのフォード マーベリックから改造して作ったインターセプターです。マーベリックの Cピラー付近の造形が似ていると思い改造したのですが、マーベリックが小ぶりなせいか、迫力に乏しい作例になってしまいました。トミカサイズミニカーをカスタムする際は、特徴を派手目にディフォルメすることが良い結果を生むことが有ります。現実を厳格に縮小しようとすると、小さすぎて印象の薄い作品になってしまうことが有ります。
ホットウィールのファルコンXB改造 インターセプター
映画公開から苦節 30年、ようやく発売されたホットウィールのファルコンXBをベースにした作例です。やはりファルコンをベースにしただけあってなかなか良い出来栄えになったのではないかと思います。前述のマーベリックの反省を活かして、ボンネットを突き破るエンジンやサイドに抜けたマフラーなど気持ち大げさに作りましたが、小さなミニカーはこうしたほうが特徴を表現しやすいと思います。
オートアート 1/43 改造 インターセプター
オートアート 1/43からの改造です。オートアートからはマッドマックス 2のインターセプターが発売されていましたが、これはそれをベースにマッドマックス 1のインターセプターに改造しました。マッドマックス 1と 2は好みが分かれるとところですが、あまり活躍しないうちに映画冒頭で爆破されてしまった2より、暴走族相手に存分に暴れまわった 1を好きなかたが多いのではないでしょうか。執筆者もその一人です。
ひとつの映画に惚れこみ、好きなキャラクターカーを何度も作り、少しずつ自分のイメージに近づけて行く。ミニカーを改造してキャラクターカーを作り出す楽しみはそんなところにあるのではないでしょうか。
テレビドラマ部門 西部警察
車が活躍したテレビといえば、西部警察を超える番組は無いでしょう。凶悪な犯人を追い詰めるマシンRSやスーパーZなどの特殊車両見たさにテレビにかじりついていた1980年代を思い出します。さて西部警察についてはトミーテックから「これでもか!」と言わんばかりに製品化されています。第何話に出てきてクラッシュしたパトカーとか、ついにはホイールローダー改造の戦闘装甲車まで模型化し、そのマニアックぶりは最早変態の領域に及びます。それらの紹介はトミーテックにおまかせし、私からはダイヤペット 3インチミニカーを紹介します。ダイヤペット西部警察と言えば、石原プロダクションのトレーラーやら、スズキ 刀の黒バイやらこれまたマニアックなのですが、廉価版の 3インチミニカーが 4種類発売されていました。
ダイヤペット 1/60 マシン RS1 ・ RS2
劇中では派手なバックファイアを出しながら急加速する姿が印象的な R30スカイラインベースのマシンRS1、RS2です。プラスチック製でプルバック走行します。ドアが開閉します。リアルとか精密という表現とは無縁なのですがホンワカとした雰囲気が良いのがこのシリーズの魅力です。この金型は、後にあちこち省略されてダイヤペットの積車に乗っていましたから、日本全国津々浦々のフリマで見つかるのはその廉価版のほうです。
ダイヤペット 1/60 サファリ
派手な放水アクションが印象に残るサファリですが、牽引するタンク車は模型化されませんでした。スライド開閉するサファリのルーフ下には放水銃が無く、つっこみ所は満載ですが、廉価なミニカーなので許してあげて下さい。子供たちに売れまくった RSや Zと違い、サファリは人気が無いせいで売れずに後年になってプレミアが付く事が多いのですが、この 3インチサファリに関してはプレミアとは無縁のようです。このサファリは昔も今も不遇なのですね。
ダイヤペット 1/60 スーパーZ
3インチのスーパーZで唯一、あの特徴的なガルウイングドアを上下に開閉できるのがこのダイヤペット スーパーZです。3インチではダイヤペットだけが成し得た偉業です。えっ?チープトイだから出来ただけのことじゃないかって? 何を持ってリアルと考えるかは人によります。たしかにトミーテックはリアルです。しかしガルウイングを開閉できるということは、実車アクションの再現性においてリアルと考えることが出来ませんか?
日本人は価値観が画一化し過ぎる傾向にあると思います。美しいボディや精密なディティールだけがリアルの指標だとは限りません。実車のアクションを再現することも、リアルの重要な要素だと私は思うのです。
マッチボックス 280Z 改造 スーパーZ
さて前述のダイヤペット スーパーZには弱点が有ります。2/2であるべきスーパーZが 2シーターなのです。執筆者はどうしても 2/2のスーパーZが欲しくてマッチボックスの280Zから改造して作りました。今ではトミーテックのスーパーZが入手できますから、チープな作例に過ぎませんが、作った当時の思い入れが蘇る懐かしい作例です。
テレビアニメ部門 マシンハヤブサ
冒頭で誰も知らないマシンハヤブサと前述しましたが、つい先日まで CSで再放送されていましたね。テレビアニメの車なら絶対マッハ号だろうという御意見が多数だと思いますが、ここは執筆者の強い思い入れでマシンハヤブサを推します。悪のレース組織、ブラックシャドーと戦う西園寺レーシングチームのマシンハヤブサという設定のアニメですが、チームの結束力が強く描かれた傑作アニメだと思います。
ポピニカ マシンハヤブサシリーズ
番組放送当事、ポピーから全長 15センチ程度の金属製ミニカーが発売されていました。マシンカミカゼ、マシンハヤブサ、マシンガンテツ、マシンヤマトです。えっ?マシンムツが無いじゃないかって?その通りです。ムツは現在捜索中です。このシリーズはプレミアが付いており、なかなか適正価格のジャンクが見つからないのです。
各車ミサイル発射、エンジンフード開閉、エンジン換装などポピニカならではのアクションが豊富です。コックピット射出などアニメ設定には無いトイオリジナルのアクションまで備えています。
メーカー不明 チープトイ マシンハヤブサシリーズ
ポピニカを買えない貧乏な少年向けに発売されていたプラトイです。大きさは 3インチよりやや大きめの 8センチ程度です。マシン 5台とゴム動力のカタパルトがセットになって、台紙にくくりつけられて売られていました。えっ?マシンヤマトが無いじゃないかって?その通りです。ヤマトは高校生だった執筆者が大掃除の際に行方不明にしてしまいました。モノを大事にしなかった少年に下った天罰です。
メーカー不明 マシンハヤブサのスロットカー
スケール的には 1/43程度のスロットカーです。所謂ビックレーシングのサイズです。モーター内蔵の都合か、ボディから分離された特徴的なコックピットは、ボディと一体化しています。それでもなんとかマシンハヤブサに見せようとしたメーカーの努力に拍手です。
ホットウィール改造 マシンガンテツ
2000年代初頭、キャラウィールからマシンハヤブサが発売されました。V1エンジン搭載の通常版を追って V3エンジン搭載の CE版が発売されたため、期待は膨らみ他の 4台の発売を待ち望んでいたのですが、期待は夢に終わりキャラウィールシリーズは終わってしまいました。
そんな訳で西園寺レーシングチームの事実上の二号マシンであるマシンガンテツを、ホットウィールのスノーモービル(写真のブリスターパックに入っているもの)から改造して作りました。雪上キャタピラを削り落とし、後輪 2軸を追加し細部をそれらしく造形しました。ガンテツのディテールをむやみに追求せず、もしホットウィールがガンテツを作ったら?というノリで気軽に作りました。
マシンハヤブサには、ノコギリで敵を切り刻むマシンとか、地雷を積載したマシンとか破天荒なマシンが登場します。鋼鉄のノーズで岩石をも砕いて進むというガンテツの破天荒ぶりが、同じく破天荒なホットウィールとシンクロしているような気がしませんか? 残されたカミカゼ、ムツ、ヤマトもいつかホットウィールから改造して作りたいと思います。
キャラクターカーの魅力
キャラクターカーの魅力はその人の映画や漫画・アニメへの思い入れと比例します。インターセプターがカワサキ Z900を追い詰めるとき、ガルウイングドアを開けたスーパーZから大門団長がショットガンを構える時、マシンハヤブサがばら撒かれた地雷をかいくぐり敵車に迫るとき、スクリーンに釘付けの視聴者は擬似的に主人公と同じ体験をするのです。そうして育まれたキャラクターカーへの熱い思いを大切にして下さい。求め続ければキャラクターカーたちはいつかきっと素敵な模型になってあなたの傍らに佇むからです。
カートイズミーティング × カートイワークス コラボ企画
第二弾 魅惑のキャラクターカー
カートイズミーティング イン ハママツ 2016に参加出店しました。
カートイワークス:
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